アクション・アドヴェンチャー映画感想の記事 (1/31)

『暁の用心棒』  散弾銃vs機関銃

暁の用心棒


『暁の用心棒』(1966年)   原題:ONE DOLLAR IN THE TEETH

監督:ヴァンス・ルイス
出演:トニー・アンソニー、フランク・ウォルフ、ジア・サンドリ

流れ者のガンマン(トニー・アンソニー)がメキシコの盗賊団と手を組み、
アメリカから輸送される大金を強奪することに成功する。分け前を巡って、
双方で撃ち合いに発展するも、どうにか金を奪い取ったガンマンだったが・・・。







この前観た『皆殺し無頼』に引き続いて、GYAO!で配信していたマカロニ・ウエスタンの
『暁の用心棒』(1966年)を鑑賞しました。

87分という割とコンパクトな長さの映画で、筋書き的に『荒野の用心棒』に似た内容。
『荒野の用心棒』の登場人物の数を減らして、さらにストーリーをギュギュっと短く
まとめた感じといえば分かりやすい?

『荒野の用心棒』でクリント・イーストウッドが演じたガンマンと同じく、
本作の主人公も名前がありません。
低予算なんだろうけど、気兼ねなく観れたウエスタンでした。


お話としては、主人公のガンマンと強盗団が大金を奪い合うというシンプルなもので、
中盤で主人公が捕まってリンチされてしまう部分は正直、中だるみぎみだったけど、
それ以降の対決シーンでは強盗団を一人一人倒していく戦い方に工夫があって
持ち直していました。

強盗団のボスとの決闘シーンは、散弾銃と機関銃という珍しい組み合わせ。
普通、西部劇の決闘といえば、拳銃を使うのが相場。
たまにライフルで決闘する映画もあるけど・・・。
『荒野の用心棒』の有名な決闘をアレンジしたみたいな感じでしたが、
そこまでジリジリとした緊迫感はなく、サクッとしていた。

ラストで主人公がボスに対して言い放つ捨て台詞が効いていましたし、
前半で主人公に手玉を取られてしまった軍人のジョージとのやり取りも
ニヤリとさせました。



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『皆殺し無頼』 悪女の企みに挑む二人のガンマン。ラストがグーッ!

皆殺し無頼


『皆殺し無頼』   原題:JOHNNY YUMA

監督:ロモロ・グェッリエリ
出演:マーク・ダモン、ロザルバ・ネリ、ローレンス・ドブキン、ルイス・ヴァナー

遺産目当てで夫を殺害したサマンタ(ロザルバ・ネリ)とペドロ(ルイス・ヴァナー)。
だが、遺産は放浪中の甥、ジョニー・ユマ(マーク・ダモン)が受取人になっていた。
それを知った彼女は旧知の仲である殺し屋キャラダイン(ローレンス・ドブキン)を
雇い、ジョニーを殺そうと企む。







GYAO!で期間限定配信中のマカロニ・ウエスタン『皆殺し無頼』(1966年)を観ました。
前々から観たかった映画だったので、配信していてよかったです。
やはり、GYAO!はなぜか、マカロニ・ウエスタンの映画が定期的に配信している模様。
映画自体は最近になって国内でもブルーレイとDVDが発売されました。

・GYAO!

主演のマーク・ダモンといえば、
同じくGYAO!で観た映画『リンゴ・キッド』の主役の人ですけど、
本作はストーリー良し!キャスト良し!アクション良し!で楽しめました。


映画メモ


夫の遺産を奪うため、まず夫を殺害し、
召使をたぶらかして利用した後は亡き者にするという絵に描いたかのような
悪女ぶりを発揮するサマンタが印象深く、サマンタの兄ペドロの悪行も相まって
憎々しいキャラでした。

本作は終わり方がちょっと捻りがあって唸らされました。
もちろんマカロニ・ウエスタンらしく、女、子ども、老人だろうが、
問答無用で暴力にさらされ、主人公もサディスティックに痛めつけられてしまう。
悪役の非道さが際立つほど、主人公による逆襲度が盛り上がります。

映画のよくあるお約束、「酒場で喧嘩する」シーンも盛り込んであり、
ジョニーとキャラダインが初めて顔を合わせ、ガンマンの力量を認め合う場として
活用されていました。

キャラダインを演じているローレンス・ドブキンが渋いおじさんでカッコよく、
後半はマーク・ダモンの存在を脅かすほど美味しい所をさらっていく。
なぜか、ホルスターに銃を差したまま発砲していたのが珍しかった。
ホルスターに差したままだと、再装填しにくそう。

クライマックスでは廃墟の立地を生かし、
縦横の空間で銃撃戦が繰り広げられ、邦題の通り皆殺し!
『リンゴ・キッド』みたいな爆発シーンはなかったけど、
キャラとストーリーで魅せる良作でした。






■マカロニ・ウエスタン映画関連

・『ガンマン大連合』の感想

・『さすらいの一匹狼』の感想

・『真昼の用心棒』の感想

・『怒りのガンマン/銀山の大虐殺』の感想









    

『ランペイジ 巨獣大乱闘』 巨獣には巨獣をぶつけろ!

ランペイジ 巨獣大乱闘

『ランペイジ 巨獣大乱闘』  原題:RAMPAGE

監督:ブラッド・ペイトン
出演:ドウェイン・ジョンソン、ナオミ・ハリス、マリン・アッカーマン、ジェイク・レイシー ほか

宇宙空間で極秘に行われていた遺伝子実験でトラブルが発生し、地球に落下したウイルスを
浴びたオオカミ、ワニ、白いゴリラのジョージが巨大化してしまう。ジョージと手話で、意思の疎
通ができる霊長類学者デイビスはジョージの体を元の姿に戻そうとするが、狂暴化したジョージ、
オオカミ、ワニが大都会へ移動してしまう。












運よく公開日初日に観ることができた、ドウェイン・ジョンソンの最新作『ランペイジ 巨獣大乱闘』。
『巨獣大乱闘』という、そのタイトルに恥じぬ巨大化した生き物たちの大バトルが
想像以上に大暴れしていて、スカッと楽しめた実にアメリカらしいモンスター・パニックでした。
トラブルにはトラブルをぶつけて、打ち消しあってしまえ!という気概は
頭の片隅に置いておきたい。

こんなモンスター同士の戦いだと、ちっぽけな人間の存在感なんて、
あるようでないような感じになってしまいそうですが、
主役がドウェイン・ジョンソンなものだから、バランスが取れています。
※ドウェイン・ジョンソン自体は巨大化しません。


オープニングからシュワルツェネッガーやステイサムと同じようにタフで、
頼りになるキャラを醸し出しており、しかも元特殊部隊出身の霊長類学者という設定が、
否応にも安心感を上乗せしてしまう。

しまいには銃弾を受けたのにもかかわらず、
ケロッと何事もなかったように戦いに復帰するという、
80~90年代のアクションヒーローの精神を受け継いでいたのには驚かされました。
ドウェイン・ジョンソンが「致命傷じゃないから大丈夫」と言っていたから、
大丈夫なのだろう。セガール映画の『暴走特急』みたいなノリ。


遺伝子操作されたウィルスによって巨大化した生き物たち(オオカミ、ワニ、ゴリラ)は、
単純に大きくなっただけではなく、ちょっとやそこらの銃弾や爆弾では倒れない頑丈な体に
進化してしまい、軍隊でも全然歯が立たない苦戦ぶりがパニック映画らしくてグッド。
特にワニがべらぼうに強くて、ラストの戦いが盛り上がりました。

クライマックスの戦いの舞台が『トランスフォーマー/ダークサイド・ム-ン』と同じく、
アメリカ、イリノイ州のシカゴで、米軍がドカドカ撃ちまくるわ、車両が吹き飛ぶわ、
ビルが崩壊するといった混沌とした様子が似ていたのだけど、見易かった。
さらに破壊の度合いも景気よく壊しまくっていて、安っぽくない。


ドウェイン・ジョンソンが結構無茶な方法で危機を脱出したり、
行動を共にするケイト役のナオミ・ハリスのテンパり具合であるとか、
分かりやすい悪役の立ち振る舞いと退場の仕方も十二分に楽しめました。

エンドロールにはオマケ映像はなかったけど、
最初の方にあるスタッフ・クレジットは凝っていたな。


・映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』公式サイト

・映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』登場銃器一覧(※海外サイト)

・映画感想『キングコング:髑髏島の巨神』 春の怪獣映画祭り!







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『リンゴ・キッド』 黄金銃を持つ賞金稼ぎ

西部劇


『リンゴ・キッド』  原題:JOHNNY ORO

監督:セルジオ・コルブッチ
出演:マーク・ダモン、エットレ・マンニ、フランコ・デ・ローザ、ヴァレリア・ファブリッツィ

左利きで黄金の銃を愛用する賞金稼ぎのジョニー(マーク・ダモン)は悪党一味を倒し、
賞金を手に入れる。とある町に入ったジョニーは、旧知の仲である保安官の方針で、
やむなく銃を没収されてしまう。やがて、ジョニーに恨みを持つ悪党の残党が現れて・・・。







GYAO!にて、マカロニ・ウエスタンの『リンゴ・キッド』(1966年)を鑑賞。
このところGYAO!では毎月のようにマカロニ・ウエスタンが配信されており、
そのラインラップもなかなかマニアックです。

演出を手掛けたのは『続・荒野の用心棒』、『ガンマン大連合』で有名なセルジオ・コルブッチ。
『続・荒野の用心棒』の3か月後に発表された作品だそうです。


マーク・ダモン演じる主人公の賞金稼ぎジョニーは
黄金のダブル・アクションリボルバーを扱う凄腕の名手で、
黄金にこだわりがあり、キザではあるんだけど、どこか憎めないキャラ。
あんなピカピカの銃を持ち歩いていたら、盗まれそうでヒヤヒヤするけどな。

マーク・ダモンはその後、俳優業からプロデューサーとして活躍の場を移したそうです。


前半ではジョニーが銃の腕前を見せるところがあるものの、
町に訪れてからは愛用の銃を没収されて、牢屋に入れられてしまうため
活躍の場がちょっと半減してしまった。(途中抜け出すけど)

クライマックスではそういったマイナス面を払拭するかの如く
主人公らしく大暴れしてくれるので、いわゆる「タメ」の作用がうまく働いたのだと思う。

水筒爆弾といった小道具を使ったアイディアが生かされ、
最後は最後で火薬過多ぎみの爆発シーンで、サービス精神が旺盛でメッケモノな気分に。
よく見ると、爆発物がないところでも爆発しているような・・・。

女、子ども、老人が問答無用で殺されてしまう描写があり、
そこまで直接的な残酷描写ではなかったけど、マカロニらしさをうかがえるシーンでした。
アメリカの西部劇映画だったらほとんど見かけないじゃないかと。

保安官事務所に立てこもって、大勢の敵に立ち向かっていく展開は
『真昼の決闘』や『リオ・ブラボー』に似ていて、ひょうきんなおじいさんも登場するものだから、
よけいにそう感じさせました。




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■マカロニ・ウエスタン関連

・『ガンマン大連合』の感想

・『さすらいの一匹狼』の感想

・『真昼の用心棒』の感想

・『怒りのガンマン/銀山の大虐殺』の感想






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『怒りのガンマン/銀山の大虐殺』 マカロニ・ウエスタン×ミステリー仕立て

『怒りのガンマン/銀山の大虐殺』  原題:THE BIG SHOWDOWN

監督:ジャンカルロ・サンティ
出演:リー・ヴァン・クリーフ、ピーター・オブライエン、 ジェス・ハーン ほか

賞金稼ぎに追われていたお尋ね者フィリップ(ピーター・オブライエン)を助けた保安官の
クレイントン(リー・ヴァン・クリーフ)。だが彼の狙いはフィリップにかけられた賞金ではなく、
町を牛耳っているサクソン兄弟だった。







GYAO!にて、リー・ヴァン・クリーフのマカロニ・ウエスタン『怒りのガンマン/銀山の大虐殺』を観ました。
期間限定の配信でした。(2018年4月9日 00:00~2018年5月8日 23:59まで)

リー・ヴァン・クリーフといえば、『夕陽のガンマン』を筆頭に、多くのマカロニ・ウエスタンに出演し、
鷹を思わせるような鋭い眼光と存在感を発揮した俳優さん。

この映画は初めて観ました。
ほかにも観れていないクリーフ出演のマカロニ作品がいくつかあります。


本作ではクリーフが何やら秘密を抱えた保安官を演じており、
落ち着き払った雰囲気でパイプをくゆらせたり、派手さはないが、ガンプレイもビシビシと決まって、
いぶし銀の佇まいを発揮していた。
映画の中では、ちょっと時代的に早いダブル・アクションのリボルバーを使用。

対するフィリップ役のピーター・オブライエンは若手枠として、
アクロバティックな飛んだり跳ねたりといった躍動感あふれるアクションが見どころ。


町を牛耳っているサクソン3兄弟の父親が何者かに殺された事件の謎が、
ストーリーの骨格にあるのですが、登場人物が限られているので、
おおよその犯人の見当がついてしまったせいか、驚きは少なかった。
謎を引っ張るなら、もっとアクションを入れてほしかった。

過去の回想シーンは、モノクロ映像でベタな演出ではあるんだけど、
ミステリー的な雰囲気を高めていた。

サクソン3兄弟の三男坊は、おじいさんを平気で撃ち殺すわ、
機関銃で住民を皆殺しにしたりと、なかなかの極悪ぶりで、兄貴よりもワルだった。



監督を務めたジャンカルロ・サンティは、『ウエスタン』で助監督を担当した、
セルジオ・レオーネ監督の愛弟子だったそうで、
決闘のシーンにおける登場人物の目元アップの切り返しが
レオーネっぽさを引き継いでいる感じがしました。






映画メモ


・やっぱり酒場で揉め事が起こる!

・本作のテーマ曲が『キル・ビルVol.1』で引用された。音楽:ルイス・バカロフ


■マカロニ・ウエスタン関連

・『ガンマン大連合』の感想

・『さすらいの一匹狼』の感想






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