読んだ本の数:3
読んだページ数:940
ナイス数:30

国際秘密組織に属する小島恵美子(通称エミー)を主人公とした一遍。悪徳政治家や官僚たちが不正に貯め込んだ大金を力づくで奪い去る話が延々と続く。基本的にターゲットの家に侵入して、大金の在りかを聞き出すために拷問する展開ばかりだったので、さすがに後半は辟易としてしまい斜め読みで読了。登場するターゲットの多数が異常性愛の持ち主で、まともな人物がほとんどいない。また、これは作者の持ち味なのか、例によって女性キャラが軒並みひどい目に遭う確率が高くて、読んでいて気分が悪くなった。
読了日:10月11日 著者:大藪 春彦

先に読んだ『優雅なる野獣』の一遍「汚れた宝石」とほとんど同じ話の展開だったので戸惑ったのだけど、「汚れた宝石」を基にして書かれたのが今回の話らしい。終盤以外はほぼ一緒なので既視感が強かった。相変わらず抜群の戦闘能力と野生の勘を持つ伊達の周囲では多くの死人が築かれ、弱みを握られた人物が犯罪に加担させられたり拷問を受けたり、女性は伊達の虜になってしまう。人質になった十代の少女がその後どうなったのか描かれずに終わったのが気になる。シリーズを通して、登場する女性が不憫な目に遭いがちで、あんまりいい気分がしない。
読了日:10月07日 著者:大藪 春彦

何者かによって誘拐されたモナコ公国の王子と王女を救出する任務を命じられた英国諜報局破壊班員の伊達邦彦を描く一遍。裏社会に通じる海運王との賭博対決、スポーツカーやスパイ道具、美食と美酒、美女との逢瀬、銃撃戦といったアクションが散りばめられていて、否応にも007テイストを感じさせた話でした。本家よりもバイオレンス度は高く、死体がたくさん積み上がるのが特徴的。登場する女性キャラのたいていは伊達の欲望の相手になりがちで、利用されてそのまま無残にも殺されてしまう非情な展開に唖然。しょっちゅう飲酒運転して戸惑った。
読了日:10月03日 著者:大藪 春彦
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