映画「カーター」


『カーター』  原題:CARTER

監督:チョン・ビョンギル
出演:チュウォン、イ・ソンジェ、チョン・ソリ ほか


記憶を失ったまま危険な任務に投入された男は、自分が何者なのか、
なぜここにいるのか、そして耳元で自分を「カーター」と呼ぶ謎の声は誰
なのか、死から逃れながら考えていくことになる。





『カーター』予告編 - Netflix


Netflixで配信中の韓国のアクション映画『カーター』を見ました。

遊園地にあるジェットコースターにずっと乗っているかのような映画でした。
手持ちカメラ、ドローンによる空撮、クレーンでの撮影等の技術を結集して、
何がなんでもワンカットでアクションを撮り続けるという製作陣の強い熱意があった。
それはあたかもアトラクションが動いている途中でお客さんが座席から飛ばされても、
終点まで一切止めないかのようでした。

ずっと激しく戦って勢いがあるし、ワンカットの映像も凝っているけど、
見ていてちょっと疲れたなと。



戦っている主人公の周りをカメラが縦横無尽に動き回り、
時には走行している車の真下に移動したり、空撮になったり、
そうかと思えば、一人称視点に切り替わったりと、
映画は出だしからラストまでワンカットで突き進む。
回想シーンもワンカットでつないでいたのには恐れ入った!

ただ、時間が経つごとにワンカット風の映像に慣れてしまう弊害がありました。
終盤では無茶なアクションに拍車がかかって混沌とし、
これだったら一般的な撮り方で見てみたいな~と思ってしまった。

画面の構成上どうしても敵が現れる位置を予測できてしまい、
こっちから敵がわらわら出てくる→それを迎え撃つ主人公の構図が、
「流れ作業」に見えてしまった時もありました。
このあたりは、高度なゲームプレイヤーが各ゲームのステージを
クリアしている様子を傍観している印象を持ちました。


映画を見て画面酔いをした経験はあんまりないのですが、
本作の場合は見ている途中(前半の段階)で気持ち悪くなってしまって
3~4回視聴を止めざるを得ませんでした。
たぶん、カメラがぐるぐると動き回っていた影響だと思いますが、
こんなに集中力が途切れてしまったのは稀でした。

見る前に三半規管を鍛えておけばよかったな。


ほぼ一人称の視点で展開されるアクション映画『ハードコア』⇒(感想)

ハードコア [Blu-ray]




スポンサードリンク




関連記事